この記事では、普通分娩にて初めての出産を終えたばかりの柑咲の出産体験レポをお伝えします。
「鼻からスイカ」とは言いますが、出産ってどれだけ痛いのか?またどんな痛さなのか想像がつかず、怖いですよね。
私も怖かったんですが想像よりはずっと楽で、初産の普通分娩にしてはリラックスしたお産となりました。分娩のときはおしゃべりする余裕すらありました!
一人一人お産の形は違いますが、こんな出産もあるのか、と少しでも不安が解消されればと思います。
破水から入院へ
38週0日になった朝、目が覚めてトイレに行こうと立ち上がろうとすると、生暖かい大量の水が流れ落ちるのを感じました。
「破水した!」
主人を叩き起こし、病院へ連絡。
病院からは「食事をしっかりと取り、1時間後くらいに来るように」と指示を受けました。
破水しているのに大丈夫かとは思いましたが、赤ちゃんの頭が蓋になってくれるので羊水がすべて流れ出てしまうことはないそうです。実際、電話が終わって数分経ったころには、破水も落ち着いていきました。
病院に着き、助産師さんに内診してもらうと、子宮口は指1本分=1.5cm開いているとのこと。この時点では陣痛は始まっていませんでしたが、破水すると羊水を通して外と中が繋がった状態になり、感染症の危険性があるのでこのまま入院することに。
羊水には子宮口を柔らかくする効果があるそうで、NSTを1時間くらいして先生に内診してもらうと子宮口は指2本分=3cmになっていました。
破水に関するQ&A
破水の前兆はあったの?
破水前日はウォーキングをしていて3kmくらい歩きました。ウォーキングのあとから恥骨がすごく痛くなり、立ったり歩くのも辛くなったので、出産が近いのかな?とは感じていました。
また、ウォーキングは手ぶらで行ったのですが、今思うとすごく危険ですよね。臨月に入ったら、Lサイズのお産パッドと厚手のタオルは常に持ち歩く必要があると感じました。
羊水ってどんな感じなの?どれくらい出た?
羊水は生臭くて、血液の臭いも混じったような独特な臭いでした。ぬるぬるしていたので、おしっこではないとすぐに気が付きましたよ。
量はドバーっと出ました!バスタオルを挟んでも足りないくらい。外で破水したら一体どうなっていたんだろうという感じです。
陣痛が始まる!
いざ入院したところで、陣痛は来ていないので一体なにをした良いのかと途方にくれましたが、歩いたりスクワットをして過ごすことにしました。
破水していて動いていいのだろうか?と思いましたが、助産師さんに確認すると破水していても動くことは問題ないそうです。
破水から6時間ほど経ちお昼になりましたが、この頃には10分くらいの間隔で軽く腰が痛くなるようになりました。まだ声を出したりするほどではないけど、立っているのはちょっとしんどいなぁ…という程度です。
しかし助産師さんが言うには、しゃべっている余裕があるなら、それはまだ陣痛ではないとのこと。陣痛が来ると話す余裕もないんだとか。
まじかよー!
実際に陣痛が始まったのは、それから更に5時間ほど経ち夕食時になったときでした。間隔は6~7分程度です。
わたしの産院はソフロロジーを推奨していたので、陣痛がきたら目は開け、ゆっくりと呼吸をするようアドバイスを受けました。特になるべく長く息を吐くように意識すると、しっかり吸えるので良いそうです。
このとき内診すると子宮口は3~4cmでした。入院時が3cmだったので全然進んでいないのかとガッカリでしたが、陣痛も来てるからこのままお産が進むかも。ただ、夜に差し掛かるので無理に運動するのではなく、身体を温めてこのままお産に繋げましょうということに。
陣発のQ&A
陣痛ってどんな痛み?
陣痛が始まったばかりのときは生理痛のような痛みでしたが、しっかりと陣痛が始まってからは腰が痛かったです。妊娠後期になると仰向けに寝ると腰が痛くなる、あの痛みです!あれをもっと強くしたような感じでした。
陣痛の痛みを和らげるには?
温めると楽になるし、お産も進むのでカイロや靴下は必須です!わたしは真夏のお産でしたが、真夏でも身体を温めるグッズは必要でしたね。
病院から電気あんかを借りられたんですが、かなり気持ちよかったです。これがなかったら結構キツかったと思います。
まさかの微弱陣痛に
このまま教科書通りに陣痛が強まり、間隔もどんどん短くなっていくのかと思いきや、痛みが引き間隔も開いていっているような…。そう、微弱陣痛気味になってしまったのです。
このとき、破水から17時間、陣発からは5時間程経ち、子宮口は5cm程度でした。陣痛の間隔は6~9分とばらつくようになりました。
陣痛は「痛いー!」というより、うんちがしたいような感覚(いきみたい感覚?)が出てきていました。ゴルフボールをお尻に当てていきみたい感覚を逃していたたのですが、痛みにもばらつきがあり、お腹や腰をさするほど痛いときもあれば、ゴルフボールを3~4回押して軽く呼吸をするだけで終わったりと、かなり弱まっていると感じました。
微弱陣痛のQ&A
微弱陣痛の間、お産を進めるためになにかしていたの?
微弱陣痛が来ている間は夜中だったので、基本的に寝ていました。
さすがに陣痛が来れば起きますが、助産師さんが心拍チェックに来てくれている間も陣痛でハッと起きると、「あ、いたんだ!」を思うくらいの深い寝落ちでした。笑
ただ微弱陣痛は最悪何日も長引くことがあるので、寝れるうちに寝て体力を温存しておくのが良いのではないかと思います。
10分間隔のまま子宮口全開・分娩台へ
朝になりモニターをつけると、10分間隔。痛みもほとんどなくなっていたので、これは陣痛促進剤か…?などと考えていました。
しかし、内診をしてみると、なんと子宮口全開!!「このまま分娩室へ行くよ!ご主人に連絡して!」と急展開。
陣痛が来てないときは痛みは全くないので、分娩室まではスタスタと歩いて移動できました。分娩室では、はじめは陣痛の間隔が短くなるのを待とうということだったけど、いきみたい感覚(=うんちしたいような感覚)があるならいきんでみようということに。
なぜか分娩台に上がると陣痛の痛みを全く感じず、時間の経過といきみたい感覚を頼りに10分くらいの間隔でいきんでいきました。
いきむ感覚はなかなか難しかったです。よく出産はイメージトレーニングが大切だといいますが、確かにいきむのが上手かどうかは、お産の明暗を分けるといっても過言ではないかもしれません。
汚い話ですが、本気でうんちをするように踏ん張ると上手くいきめることが多かったです。
陣痛の来ていない間は痛くないので、助産師さんや立ち会ってくれた主人とおしゃべり。10分話してはいきんで、また10分話しては…という繰り返しでした。
しかし10分に1度しか陣痛が来ないと、せっかく赤ちゃんが下りてきても、次の陣痛が来る前に戻ってしまうんです。なので、4cm会陰切開をしてお腹を思い切り圧迫して赤ちゃんを出すことになりました。
分娩時のQ&A
いきむのって痛いの?
痛いというより、必死でした。いきむときは息を止めてウンチを出すように力を入れるので、息が続かなかったりや体力を使うので、とにかく一生懸命でした。
特にわたしの場合、陣痛の間隔が長いので1回の陣痛を逃すとまた10分後になってしまうため、助産師さんが「もっといける!!」と発破を掛けるので…。
会陰切開は痛いの?
麻酔をしていたため、思ったより痛くはありませんでした。ですが、陣痛の痛みが少ない分、分娩時は比較的冷静だったので切る感覚は分かりましたね。
会陰切開についてはこちらに詳しく書いているので、参考にしてみてください。
誕生、そして後産
先生がお腹の上に乗って全体重をかける勢いでお腹を圧迫し、数回いきむと無事に赤ちゃんが生まれてきました!すぐに産声をあげてくれたので、わたしもすぐに抱っこすることができました。
めっちゃ、感動したーー!!
赤ちゃんと主人が一度退出し、後産の処置となりました。後産では胎盤が出ていくのですが、特に力を入れなくてもドゥルンと出ていき、痛みも感じませんでした。
そして、会陰切開の傷を縫ってもらいましたが、麻酔をしていたのでほとんど痛みは感じませんでした。たまにチクチクする感じはありましたが、大仕事を終えた後ですから「なんでも来い!」という感じでなにも思わなかったです。
出産を終えると一気に子宮がもとに戻り出すので、後陣痛(こうじんつう)と呼ばれる痛みが始まります。経産婦さんは痛みが強いみたいですが、初産のわたしはそこまでではなかったです。
ただ、疲れもあったし、産後までネガティブでいたくないと思ったので、すぐに鎮痛剤を出してもらいました。分娩台に乗ったまま服用したのですが、効きは早かったので良かったです。
後陣痛は強く感じたのは産後3日目くらいまでです。授乳をすると子宮が収縮するので、授乳中は特に痛くなります。
諸々の処置が終わると、赤ちゃんと主人が分娩室に入ってきて、写真を撮ったり、少し休憩する時間となりました。後陣痛でダルかったので、赤ちゃんは抱っこせずにベッドに入れて隣に寝かせてくれたのですが、今思うと赤ちゃんは抱っこしたら良かったなと思います。
そして、これは声を大にして言いたいのですが、赤ちゃんとの記念撮影のときは辛くても身体を起すべき!!分かってはいたんですが、思いのほか身体が起き上がってなくて、案の定ガッツリ二重顎になりました…。
誕生・後産のQ&A
立ち会い出産ってどうだった?
立ち会ってもらって良かったです!主人は血を見るのが苦手で、生まれる前は怖がっていたのですが、いざ出産を終えると「立ち会って良かった!感動した」と言っていました。
お産は軽かったので、手伝ってもらうという点では主人はいなくても良かったなと思いますが、夫婦で感動的な瞬間を共有できたという意味ではとても満足しています。
出産を振り返って
出産を経験してみて思うのは「イメージを持つことの重要性」です。
ジェットコースターは目をつぶって乗るよりも、レールの行き先を見て心の準備ができた方が怖くないですよね。出産も同じで、お産の流れの具体的なイメージを持つことがリラックスすることに繋がるのではないかと思います。
今回のわたしの出産は微弱陣痛というだいぶイメージとは違ったお産とはなりましたが、少しでも参考になれば嬉しいです。